ご飯を食べている時に突然、お箸を持つ指が固まって5分も経つとまた戻ったと、言う方がいらっしゃいました。若いころにもたくさんの揚げ物をしていて、そんな経験をしたことがあるとのことで、それほど気にはされていないご様子でした。
高齢であり、筋肉に力が入らないようなことがあって、数分経つとまた元に戻るような症状は、TIAの可能性もあります。これは、一過性に脳内の血管が詰まり、その血管から栄養をもらう神経が上手く働かなくなり、筋肉が動かなくなる症状で、脳梗塞(一部の脳細胞の死滅)の前兆とも考えられます。
ただ、TIAでは検査を受ける段階では、詰まった血管の通過障害が取り除かれているので、何もないとされることもあり、少し経つと脳梗塞に発展する場合があります。60歳以上、血圧が140/90mmHg以上、麻痺がある、糖尿病、症状の継続時間などによって脳梗塞に発展するリスクが評価されます。