ヒトの血管の壁などに、カルシウムがたくさん沈着している場合、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などと関係します。それはカルシウムの摂取過剰が原因だろうと思ってしまいますが、実際はカルシウムが不足していて、骨からカルシウムが動員されてきた結果だとされます。
また、牛乳(カルシウムを含む)と共に肉やチーズなどのタンパク質をたくさん摂っている国ほど、骨粗鬆症による骨折が多いという状況をカルシウム・パラドックス(逆説)と呼んでいます。これは高たんぱく食品を多量に摂取すると、血液が酸性になりやすいことが原因のひとつです。
特に動物性タンパクは体液を酸性にさせやすく、中和するのがアルカリ源のカルシウムで、それも骨のカルシウムが使われるそうです。そうしたことで、骨粗鬆症が進むと考えられるのです。穀物+大豆+野菜で十分量のタンパク質が摂れるそうなので、食生活改善も考えたいですね。