女性のための鍼灸治療室ミキクーレ 美容・健康豆知識集

経験豊かな鍼灸学校講師の女性鍼灸師が、すこやか美人になるための美容と健康のヒントを解説しています。

★ペットとの触れあいで発熱?!

先日いらっしゃった方は、飼いだしたばかりのペットの犬になめられるのが嬉しくて、何度もぺろぺろされ、それが原因かはわかりませんが突然発熱し、一日で解熱したものの頸部の凝りと頭痛が出現したそうです。もし、細菌感染があれば免疫細胞の活発化のため、発熱するのは身体の正常な防御反応です。

 

ご自身でも調べたようで、あまりよくはないですよね~と。動物由来感染症にはカプノサイトファーガ感染症やパスツレラ症などがあります。感染症の怖いところは、感染された側(ヒトの身体)の免疫によっては過剰に反応して制御不能なほどになることです。そうして重症化してしまうこともあるようです。

以前、飼い猫に噛まれて破傷風になって大変だったという方がいらしたことがあります。電灯のスイッチの紐にネコの足が絡まり、慌てたネコちゃんが暴れたことで爪が刺さってしまったそうです。日常生活は何が起きるかはわかりません。十分気を付けた上で、ペットとも楽しく過ごしたいですね。

動物由来感染症

 

 

★焙烙灸(ほうろくきゅう)を受けました!

ある方から「備前焼の焙烙灸セットを買って、家でやってます!」と聞いて、以前から興味があったので、先週トライしました。夏の疲れを払拭したいこの土用の時期には、全国各地で行われています。素焼きの皿の真ん中にもぐさを置いて、火をつけると速やかに熱さが頭の天辺の百会のツボにしみてきます。

 

頭痛もちの方が、これを受けるととっても調子が良い!と言っていた言葉が忘れられず、試してみた次第です。百会は多くの経絡が交わり、脳の入り口であるとされ、生命エネルギーで満たされた髄海(脳)が充実することは、脳の機能の改善に働き、全身の血行促進にも効果が期待されます。

 

場所は治療室から電車で30分ほどのお寺です。15分ほどの読経を聴きながら、すぐそばで叩かれる木鉦(カスタネットのようなカラっと乾いた音のする仏具)の激しい音にびくっとしつつ、臍下丹田に蓄えられているエネルギーも意識して、お灸の熱さの調整にも気を配るという忙しいお灸体験でした。

焙烙灸(ほうろくきゅう)

 

★脳も脱水!?

赤ちゃんは体重の80%が水分であり、幼児期は70%、成人で60%、高齢者では50%とよくいわれます。現在では人の細胞数は約37兆個とされていて、体内の水は細胞の中の水と、細胞の外の水に大別されます。血液は細胞の外の水の代表であり、全身に酸素と栄養、免疫細胞も送ります。


その他の細胞外の水は、細胞と細胞の間を潤したり、胃液や腸液、唾液、脳や脊髄の周りの脳脊髄液などがあります。血液の約90%は水分とされ、水分不足は血液不足と同じことになります。特に脳という組織は80%が水とされていて、水分不足を感知する脳の働きが重要なため、水分不足は致命的となるのです。

 

重度な脱水状態となれば血液不足であり、多臓器不全につながります。天日干しの良質な塩は必要なミネラルが豊富に含まれ、それらの働きが細胞の活動に重要です。水+塩+糖を同時に摂取すると、胃に負担をかけにくく、速やかに腸へ移動して素早く体に吸収されます。脱水に十二分に気を付けましょう!

水と塩と糖を一緒に!



 

★被災地支援のはり・きゅう

熊本地震の被災者の方々、関係者の皆様へ心よりお見舞い申し上げます。私は2007年の7月に新潟県中越沖地震が発生した際に、8月に入ってから、何かしら支援ができないかと思い立ち、車に折りたたみベッドと鍼灸道具一式を詰め込んで行ってきました。

 

一週間滞在し、6か所の避難所で50名ほどの治療をさせていただきました。その際、セネファ株式会社さんにはせんねん灸を大量に送っていただき、非難されている方々に喜んでいただきました。施術中には、遠いところから来てくれてありがとう、と涙を流して感謝の言葉を言ってくださる方もいました。

災害時にはPTSD(心的外傷後ストレス障害)への対処は少しでも早い方が、回復までの時間が短いとされます。私は鍼灸治療をして寄り添い、お話を聴くことしかできませんでしたが、短い時間でも緊張からの解放がなされていれば幸いです。熊本の現地の方々の安寧感が一刻も早く得られることを祈念します。

柏崎での仮施術所(コミュニティセンター内)

 

 

 

 

 

 

★皮膚がズルむけ、原因は脱水?!

先日、石けんで泡を立てて手の平で身体を洗っていただけなのに、片方のひじから先の皮膚がズルっとむけてしまったという70代後半の方がいらっしゃいました。ビックリされたことと思います。皮膚をつまんで、元に戻るのに数秒かかる時は、脱水を疑え!とはよく言われています。

 

その方は、以前に脳梗塞の一歩手前の一過性脳虚血発作を起こしたことがあるので、水分補給はくれぐれもご注意くださいとは伝えていますが、だいたいいつも水筒を持ち歩かずにいらっしゃいます。さすがにその時は、酷暑日が数か所で記録された日だったためか、水筒を持参されていました。

 

台所仕事はどちらかの肘をついていないと出来ず、ひじへの刺激は多かったとは思いますが、在宅時はあまり水分を摂らずに過ごしていらっしゃったかもしれません。冷房による乾燥や水分の補給不足、加齢などで極めて微細な刺激でも表皮がめくれてしまうことがありますので、気を付けたいと思いました。

脱水に注意!

 

★顎関節症は増加傾向!?

顎関節の動きが悪く、口腔外科で画像検査をしたところ、様子を見ましょうと言われ、マッサージと鍼灸で症状を和らげたいという方がいらっしゃいました。口を閉じている時、通常は上下の歯は接触していないのが正常だそうです。食事と会話で一日わずか17分程度しか上下の歯は接触しないとのこと。

口を開け閉めする筋肉がリラックスしていれば、重力で下あごが少し下がって、上下の歯には少なくとも2~3mmほどのすき間ができます。無意識の癖で、常に上下の歯が当たっていると、咀嚼筋と呼ばれるあごを動かす筋肉の緊張状態が続き、あごの骨と頭がい骨で作る関節(顎関節)に負担がかかります。


顎関節には関節円板という軟骨があり、口を開け閉めする際に骨と骨の間にあって一緒に動くのですが、過度な負担でその軟骨が前にずれてしまうことがあります。食事や会話の際の違和感や痛みにつながるので、日頃から咬筋や側頭筋のマッサージをしたり、鍼灸などで緊張をほぐすのは効果的です。

顎関節症

 

 

 

★無理は禁物!!

先日、小児期に気管支喘息の治療をしていた50代の方がいらっしゃいました。もうずっと症状が出ていなかったので、薬も使っていなかったけれど、ここ最近でまた朝晩のステロイド吸入が始まったそうです。ほぼフルタイムで働きながら、子育ても目途がついてきた矢先のことでした。

年度末までは・・とだましだまし働いていて、無理がたたったようです。幸い、仕事には区切りをつけて、しばらく休憩しようという決断をされ、服薬しながら普段と変わらない生活に徐々に戻ってきているそうです。小児期に発症したアトピー型は体質とされ、上手に付き合っていくことが求められます。

 

成人の喘息患者のうち、小児期の喘息が再発する例は30%ほどです。喘息による呼吸困難での死亡者数は減少しているものの、東京都の小学一年生では症状を有する児が、増加傾向にあるとのことです。小児に多いアトピー型の気管支喘息は完治ではなく寛解(症状が出ない状態)が目標となります。

二つのタイプの気管支喘息