90歳を越えた糖尿病の方がいらっしゃいました。両手と両足先がしびれるとのことで、糖尿病の特徴的な手袋靴下型知覚障害だと思い説明しました。とにかく透析を免れたい一心で、食事や散歩など、様々な努力をされていますが先日、手根管症候群の検査をすることになった、と突然のご報告がありました。
手根管症候群は、使い過ぎや妊婦さん、関節リウマチ患者さんに発症しやすく、親指から薬指の半分までの領域を支配する神経が手首の靭帯によって圧迫され、しびれや痛みが出ます。また、糖尿病では細い神経から障害され、糖尿病による神経障害か、手根管症候群かの判断は、専門医でも難しいそうです。
神経伝達速度を計測することにより、手首部分で極端に伝導速度が低下することが確認されると、手根管症候群と診断されるようです。その方はとても我慢強い方なので、しびれ感のみとの訴えでしたが、実際には朝は痛みが強いそうで、手術をすることに決めたということでした。順調でありますよう!!