この時季になると、往々にして聞くセリフがあります。「美味しくビールを飲むために、お腹を空かしてきた。」です。こう暑くなってくると、それは危険で～す！と言いたいです。コロナ禍にある今、外食の機会は減っていることとは思いますが、家で飲む時も同じです。私もお酒の美味しさは知っていますので、ビールの最初の一杯は格別なのは分かります。
ところが、ビールのアルコール成分はホルモンの働きを抑えて、尿量を増やし、水分も多いことから尿量はさらに増えざるを得ません。「ビールは1リットル飲むと1.1リットルの水を失う」と言われるほどです。そのため、一度に大量のビールを流し込むと、まずは身体の細胞の水分が、アルコール分解に使われてしまいます。
水分が失われると、毒性の強い中間代謝物質のアセトアルデヒドが、排泄されにくくなり、血液の中に滞って吐き気や頭痛を引き起こすことになります。特に大量に発汗する季節に、喉が渇いた状態で、ビールを一気に飲む行為は、脱水に拍車をかけるようなものとなりますので、合間に水やおつまみ、みそ汁などを摂りながら美味しくビールを味わいましょう。
