皮膚に何か出来ている時に「湿疹」という言葉が使われますが、これは皮膚表面の炎症で、通常の経過は紅斑から始まりその上に丘疹ができ、さらにその上に小水疱を生じ、一部は膿(うみ:細菌や白血球の死骸)を伴います。
その水疱や膿疱が破れるとただれて、びらんとなり瘡蓋(かさぶた)を生じ、炎症が終わると鱗屑(りんせつ:角質がフケのように重なる)ができ
て治ります。また、蕁麻疹は表皮より下の真皮にある毛細血管が何かで刺激され、分泌されたヒスタミンが血管を広げ、水分が漏れ出て皮膚が盛り上がります。
血管を広げるヒスタミンは、知覚神経を刺激するのでかゆみも生じ
ます。湿疹は持続時間が長いため診察室で診てもらうことが出来ますが、蕁麻疹は数時間で消えてしまい診てもらうことが出来ないことも多いそうです。湿疹は塗り薬で治りますが、蕁麻疹は塗り薬では治らず、飲み薬が必要となります。