高齢になると全身の筋力の低下がみられますが、瞼の上の筋肉も弱まり、まぶたが下がってくる場合があります。瞼を上げる眼瞼挙筋(がんけんきょきん)が加齢で薄くなって伸びてしまうことで起きる症状です。
分類としては瞼が虹彩(茶色の部分)にかかると軽度、瞳孔(黒っぽい)にかかると中等度、瞳孔の下まで来ると重度とされます。眼瞼下垂が進んでくると視界が狭まり、歩行中の危険が増したり、文字が読みにくくなり認知症発症のリスクも高まります。程度によってはたるんだ皮膚を切除する手術があります。
軽度であれば、二重瞼にみせる美容目的のテープなどで対処することもでき、また弾力性のあるバネと特殊プラスチックでできたパーツを眼鏡の丁番部分に取り付けることで、上まぶたを持ち上げる「クラッチ眼鏡」という眼鏡もあります。手術が嫌な場合は、これを試してみるのもいいですね。