爪は皮膚の角質層が特に硬く板状になったものです。爪がピンク色をしているのは指の血管が透けて見えているからで、白く見える半月部分は出来たての爪なので角質化が他の部分より進んでいないため水分がまだ多く、血管を透過しては見えない状態なのです。
さて、この半月ですが、はっきり見える爪と見えない爪がある人もいると思います。毎日およそ0.1~0.15mmずつ伸びていくといわれる爪ですが、発育の早い爪ほど爪半月が大きく、はっきりしています。そういう意味では爪半月がはっきり見えると健康状態が良好と感じられもします。
ただ、爪の伸び方には個人差がありますし、半月を覆い隠すように甘皮があり、指先を使う仕事の人は甘皮が剥がれて半月の露出が大きくなる傾向になりますし、そうでない場合は甘皮によってしっかり覆われた爪は半月が小さめになります。
また、幼児では半月の出現率が低く、二十歳前後で最高となりその後徐々に低下し、五十歳を過ぎるころから急速に低下するといわれます。だからといって、半月がなくても健康な方もいますし、全身性の病気でも爪半月がはっきり見える人もいますので、半月のみでの健康かどうかの判断はできないようです。