先日、患者さんから茶毒蛾に刺されて大変だった、というお話をうかがいました。自宅の生け垣が山茶花(さざんか)と椿で作られていて、その生け垣の中にいる茶毒蛾の体を覆っている毒針毛(どくしんもう)が手に刺さったものでした。
蛾の幼虫の体の毛は、とても抜け安く軽いので、風で飛散してしまうとのこと。たとえ幼虫を駆除したとしても、毛は生け垣の至るところに残っているといいます。風の強い日などは家の中にいてもその毛が飛んできてしまい、その患者さんもそのようにして刺されたとしか思えないとのことでした。
山茶花や椿はお茶の木と同じカメリア属に属するので、茶毒蛾は山茶花や椿にもつくのだそうです。この毒針毛が刺さると強いかゆみと、刺されてから2~3時間後に蚊に刺されたような赤身のある湿疹が現れます。
万が一、また刺されると、急激なアレルギー症状(アナフィラキシーショック)が出る可能性もあるので注意が必要です。椿や山茶花の生け垣があればついつい見とれてしまいそうですが、葉に虫食い状態がみられたら特に要注意!!