先日いらした患者さんが、食後すぐにお菓子が食べたくなるんです、とおっしゃいました。女性は、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの分泌のバランスによって、月経時期が決まります。
特にプロゲステロンは排卵後の、月経が始まる前までの時期で分泌が増えますが、このプロゲステロンはインスリンの働きを弱めたり、腸管の動きを抑制するという作用があります。すると、せっかく食べた栄養分の糖質が、細胞の中に取り入れられないということが起こります。
そうなると脳は、身体を循環しているこの血液の中に、もう糖分はないらしいと勘違いして、さらに食べなければという判断を下し、食行動を起こさせるということが考えられます。どうしても余計に食べ過ぎるということになるのですね。
また、排卵後の時期は月経に備えて水分を体にためて、血液を増やす必要もあるので、浮腫むことも多く、さらにプロゲステロンによって腸管の動きも抑制されるので、便秘になる人も多いですね。体調があまり良いと感じられない時期といえます。
ですので、食事で気分が満足できるよう、少し甘味のある煮豆を増やしたり、あるいはゼリーや寒天などの軽めのデザートを最初から用意しておくなどして、さらなる糖分の摂取は控えめにするのが賢明かと思います。