昔の職場で、隣の席の先輩から独特な臭いがしていました。皮膚科に行ったところ、洗いすぎだよ!と先生に判を押されてしまったそうです。つまり、身体を護ってくれる善玉菌を毎日ゴシゴシと洗い流してしまい、洗いすぎで皮膚が荒れ、悪玉の細菌やウイルスにはびこられてしまったのです。
ヒトの皮膚は最大の臓器ともいわれ、身体の内と外の境界面として、重要な防衛力を発揮します。その防衛力のひとつに常在菌(いわゆる善玉菌)があり、表皮ブドウ球菌などは、汗や皮脂を食べて、グリセリンや脂肪酸をつくり出し、肌を弱酸性に保つことで、病原菌が増殖するのを防ぎます。
ですので、まずは自分の手が病原菌の温床にならないことを念頭に置き、時と場合に応じて必要な感染対策として、アルコール消毒や手洗いを適度に行うようにしていきましょう。“過ぎたるは及ばざるが如し”ということわざもありますね。