ヒトの全身には、血管がはりめぐらされていて、交感神経が血管を細くしたり太くしたりして、身体の奥や身体の表面の温度を調節しています。例えば汗をかいてその時の気化熱で肌の温度を下げて、身体に熱がこもらないようにしたり、皮膚の血管を細くして、体内の熱を逃がさないように調整するのです。
ここ最近の急速な外気温の急降下で、交感神経はかなりあわてて活動を強化しないといけない状態です。ただ、老若男女共に自宅待機生活が続き、涼しい部屋で冷たい食事が多かったり、座位が長いことで内臓の働きにも影響が出やすいなど、自律神経が調子を崩しやすい時季とも重なっています。
交感神経の緊張が続くと、不安やイライラをコントロールする神経伝達物質の「セロトニン」や、意欲を感じさせる「ドーパミン」が脳の中で分泌され続け、疲労につながるとされています。解消するには、散歩やストレッチ、入浴をして一日の筋肉の緊張を和らげるなどの生活改善が効果的です。