先日いらした患者さんが、あの入浴剤をもっと使いたい!家族みんなが気に入っています・・・、とおっしゃって、約3か月分の注文をいただきました。といっても治療室では、メーカーさんから届いたものをそのままお渡しするだけで、販売を業務にしているわけではありませんが。
この入浴剤は毎年暮れのささやかな贈り物として、患者さんにお渡しするものです。お灸のもととなるヨモギの葉(艾葉がいよう)入りです。この「艾」という字はおさめるとも読み、病を治めるという意味もあるそうで、効能がいろいろあって昔から便利に使われてきた薬草なのです。
ヨモギにはシネオールという香り成分が含まれます。この匂いが好き!という患者さんもけっこういらっしゃいます。お茶や草団子(整腸作用)、止血のために使われたり、入浴剤として、またお灸として・・など形を変えてさまざまな効用が期待できます。
治療室で恩恵にあずかっているのはこのお灸としてで、ヨモギの葉の裏の生毛を集めて作ら れる「もぐさ」を使います。これからの季節は虫刺されなども多いと思いますが、虫刺されに は著効があります。お灸でチクっと焼くと痒みや痛みがいっぺんに吹き飛びますよ。