女性のための鍼灸治療室ミキクーレ 美容・健康豆知識集

経験豊かな鍼灸学校講師の女性鍼灸師が、すこやか美人になるための美容と健康のヒントを解説しています。

冷たく感じる湿布薬は、本当に冷やしているのでしょうか。

 冷湿布といわれる治療法はガーゼやタオルなどの布を冷水にひたし,身体の外から炎症のある部位を冷却することで痛みを緩和させるのが目的で行われています。冷たい刺激によって血管は収縮して血液の供給を減少させ、止血や腫れあがることの軽減に効果があります。

さらに代謝を低下させ、細菌などの活動を抑制する作用も考えられます。また、局所の知覚神経の感受性を低下させることによっても、鎮痛効果があるといえます。病院で処方される消炎鎮痛薬は多くの場合、貼った時にヒンヤリして冷たい!と思わず声が出ますが冷たい布ではありません。

このヒンヤリ感は実際に皮膚の温度が低下するのではなく、配合されているメントールが皮膚表面近くにある冷感を引き起こす神経を刺激することによります。メントールには局所血管拡張作用があり、うっ血除去に効果が期待され、また局所麻酔作用があることで痛みが抑制されるのです。