女性のための鍼灸治療室ミキクーレ 美容・健康豆知識集

経験豊かな鍼灸学校教師の女性鍼灸師が、すこやか美人になるための美容と健康のヒントを解説しています。

温湿布は身体を実際に温めているのでしょうか。

 温熱療法は,身体の外から温かい物質を当てるなどしてそのものが持っている熱を身体に移すことで、血液やリンパの循環を改善し,新陳代謝を促進したり,筋肉の緊張を緩和させ,鎮痛作用を期待して行うものです。また、ハイパーサーミアと呼ばれる癌の治療法としても効果をあげています。

簡単に使用できるいわゆる温湿布はそのもの自体が温かいわけではありません。それでも肌に貼ると温かく感じるのは、湿布の中の成分であるカプサイシンが温かさを伝える神経を介して脳を興奮させるからです。

多くの温湿布に配合されているカプサイシンは、43℃以上の熱さに反応する神経を興奮させます。すると身体は43℃という熱さにさらされていると勘違いして、熱を取り除こうと皮膚の血管を拡張させて放熱し温度を下げる反応を起こします。また痛みを伝える細い神経の興奮を抑制する反応も起きます。

この時、交感神経活動の高まりと共に代謝がさかんになり、さらにβ―エンドルフィンという物質も脳内に分泌されます。これは脳内モルヒネとも呼ばれ、鎮痛効果があると考えられています。こうしたことから、皮膚の血流が高まって気持ちもよく、痛みも治まると考えられます。