女性のための鍼灸治療室ミキクーレ 美容・健康豆知識集

経験豊かな鍼灸学校講師の女性鍼灸師が、すこやか美人になるための美容と健康のヒントを解説しています。

外反母趾にはどうしてなるのでしょう。

 足の親指(母趾)が小指のほうへ極端に曲がってしまったようになる外反母趾ですが、女性に多いことから、先端のとがったハイヒールをよく履くからだと考えられていました。確かにそれも原因のひとつにはなりますが、そうした靴を履かない男性でもなることが知られています。

外反母趾に対して、内反小趾という症状もあります。これは足の小指が母趾の方へ極端に曲がってしまう状態です。さらに関節部分は赤く腫れて痛みが出ます。これらの症状は、主に足底の筋肉や靭帯が弱まり、土踏まずがなくなってしまうような状況下に多く発症します。

本来あるはずの土踏まずの空間がなく骨が地面に近づくほど下に落ちています。すると足の甲のアーチ分が横に広がりますので、今まで履いていた靴の横幅が多少窮屈に感じられるかと思います。そうした刺激を受けて母趾は外側に向かって、小趾は内側に向かって曲がる傾向が作られます。

イチロウ選手や短距離走の選手のような人たちも土踏まずがないといわれますが、彼らは足底の筋肉が逆にしっかり付いているために土踏まずの空間が筋肉で埋められているのです。
彼らまでいかないまでも、足底の筋肉を鍛えて外反母趾の予防をしておくといいですよね。

タオルギャザーといわれる体操はご存知の方も多いと思いますが、お風呂上りに床にタオルを敷き、足の指全部を使ってタオルをつかんで手前に引き寄せる動作です。また、極端に症状が出ている方にはテーピングで矯正をしていく方法もありますので、悪化してしまわないうちに対処しましょう。