味覚の異常の主な原因は、亜鉛不足と言われています。貧血の原因の半数近くに亜鉛不足がありましたが、身体の中の微量元素であるこの亜鉛は、身体にとってなくてはならないDNAやタンパク質の合成、代謝酵素の活性などに重要な働きをします。
舌の表面にある味覚を感じ取る細胞の新陳代謝は速く、約10日で新しい細胞に入れ替わります。そうした新陳代謝の激しい組織では特に亜鉛が必要になります。ですので、微量でも不足すると味覚への影響は大きいということになります。
貧血同様に、お店で買うお弁当やインスタント食品、ファーストフードなどの加工された食品に偏った食生活では亜鉛が不足するので、若者や高齢者に特にこの味覚障害が増えてきているといわれています。
できるだけ身近な食品(牛肉、さんま、チーズ、卵黄、大豆、ゴマ、緑茶、アーモンドなど)で補いたいですね。