浴槽の側面や底面に設置した気泡発生装置から，小気泡を噴出させて全身や局所性にマッサージ効果を与えるもので、空気以外に酸素あるいは炭酸ガスの気泡を使います。特に炭酸ガスは拡散能力が強く、溶解した二酸化炭素が皮膚から吸収され毛細血管に浸入します。
そうなると代謝によるものではない二酸化炭素の血中濃度が増加して、そのままでは局所の細胞の酸欠状態を招くため、素早く二酸化炭素を除去すべく血管が拡張し、血流が増加するので末梢循環が改善され，血圧降下，鎮静効果などが期待されます。
一部の病院では皮膚に潰瘍がある患者さんに効果が高いとして気泡浴が治療に使われています。足先の潰瘍が長期間治らずに一度は指の切断も考えられた方が、炭酸浴を１日２回、２週間程度続けたことにより潰瘍が治癒し無事退院されるという症例などが多数報告されています。
こうした特殊な浴槽はまだまだ一般的ではないので、高濃度炭酸が配合されているような手軽に使える入浴剤などで代用することが多いですね。
