「春眠暁を覚えず・・・」といいます。解釈はいろいろあるようですが、春の朝は明るくなってもまだ眠いと感じることが多いと思います。さてこの眠さの原因について考えてみましょう。太陽が沈むとメラトニンというホルモンが脳の松果体から出て睡眠が誘導されます。
メラトニンは脈拍、体温、血圧などを低下させることで睡眠の準備を整えるので自然と眠りに入っていけます。ところが 春先は日照時間が増えてきているのに、まだ冬の様なメラトニン分泌パターンを引きずっていると睡眠誘導物質が体内に多く、眠さがなかなか抜けにくいと考えられます。
そこで目覚めと共に日光を浴びることで、覚醒を促すホルモンであるセロトニンをよく分泌させることがまず第一に大切です。セロトニンは交感神経系を刺激し、血圧や心拍数を上昇させて、体温調節をする効果があります。新鮮な空気を鼻から思いっきり吸い込んで脳を刺激することも効果的です。
そして、温水ではなく冷たい水で洗顔するのも交感神経を刺激しますので自律神経のバランスを整える上でも効果が期待されます。また、手や足の爪の際のツボを指で少し強めに圧迫するなども効果的です。冬から春への自律神経のかわり目を上手に過ごせるといいですね。