痔核は肛門部分の粘膜の静脈瘤で、静脈のうっ滞をきたす妊娠,慢性便秘,門脈圧亢進症などによって起きます。門脈は肝臓に流入する静脈で、栄養分を運ぶ血管ですが肝臓の疾患では肝臓に流入すべき血液が逆流してきます。その逆流した血液が肛門周りにうっ帯します。
静脈瘤は静脈にできるコブのことで腹圧が上がるような状況(いきむ時のような状態)では、静脈壁の弱い部分が引き伸ばされ風船のようにふくらみコブになります。肛門の上部なら内痔核として出血するものの通常はあまり痛みを伴いません。
また下部なら外に出ていき外痔核として暗紫色の腫瘤ができたり肛門の痛みを伴うことが多いようです。この腹圧が上がるような状態を予防するのに、鍼灸治療が功を奏します。腹圧が上がると結果として胸郭の方まで圧迫状態が波及し、心臓が苦しいような感じを得ることまであります。
座り仕事の多い人の中には、ドーナツ型座蒲団が手放せないという方もいらっしゃると思います。排便時も余計に静脈に圧をかけますので極力いきまず、あきらめが肝心です。
頑張ってもいいことはありません。冷やさないように気を配りましょう。