生理が始まる一週間ほど前は、女性ホルモンのプロゲステロンの分泌量がちょうどピークを迎えます。卵巣から出るプロゲステロンには様々な作用があり、例えば子宮内膜の腺細胞からの分泌を亢進させ、受精卵があればその発育を助けたり、乳腺の発育を促し、体温を上昇させます。
さらにプロゲステロンには皮脂の分泌を促す作用があり、特に顔面は毛根部に付属した皮脂腺以外にも直接に皮膚とつながった皮脂腺も存在し、乾燥した皮膚であればあるほど角質層が厚くなるので、毛穴も皮脂腺も詰まりやすくなります。
詰まってしまった毛穴や皮脂腺では皮脂の増量と共にアクネ菌などの細菌が入ると炎症を起こし、ニキビができやすくなります。特にアクネ菌は空気が入らず、脂肪分が多い場所に住み着く習性を持っていますので、乾燥気味の生理前の肌は菌にとっては住みここちがいいのです。
皮膚の薄い頬や顎(アゴ)などのフェイスラインは毛穴がつまりやすいので、生理前には必ずここにニキビができるということで悩む若い女性も多いです。ただし、洗顔のし過ぎもまたニキビを悪化させます。皮脂には殺菌作用もあるので洗い流しすぎるのもよくありません。
これは普段の時にも言えることで、朝はぬるま湯による洗顔で十分だと思います。炎症を抑えるためにはビタミンB2やB6を積極的に摂取することがひとつの解決法です。レバーやウナギ、ワカメ、煎茶、マグロ、カツオ、ニンニクなどに多く含まれます。入浴による循環改善もいいですね。
また、脂質や甘いものこの時期特に控えましょう。