女性のための鍼灸治療室ミキクーレ 美容・健康豆知識集

経験豊かな鍼灸学校講師の女性鍼灸師が、すこやか美人になるための美容と健康のヒントを解説しています。

「産後1ヶ月はできるだけ動かずにいるほうがいい」のはなぜなのでしょう。

 昔はよく、産後は暗い部屋で赤ちゃんとゆっくりして過ごすもの、と言われたそうですが、現代ではそういう状況を保つのはなかなかむずかしいことが多いようです。ただ、これは特にお母さんの体にとっては重要なことです。

出産した後の子宮は4~6週間ほどでほぼ元の子宮の大きさに戻る(子宮の復古)といわれますが、そのためには子宮への血流を促してあげなければなりません。ところで現代の生活はどこでも明るく、さらに眼を酷使するようなメディア類があふれています。

出産後のお母さんもつい気分転換のつもりでそうしたメディア類をながめてしまうことが多いと思います。目から入る情報は体の感覚の中でも大変重要な位置を占めています。つまり多くの血流が必要であることが考えられます。

それなのに、目を必要以上に使ってそちらに血流を持っていってしまえば、子宮の復古に影響が出ることは容易に推測されます。また、出産に伴い少し緩んだ骨盤まわりの関節への影響も無理をすると少なからず出てきます。

ですので、肉体的には無理な動きをせず、目への刺激を少なめにして過ごされることが産後の体調回復にはいいようです。
今日、患者さんから嬉しい便りが届きました。無事に出産され、赤ちゃんもすくすく育っているとのこと。さっそく、目を使いすぎないで!とまた言ってしまいました。