女性のための鍼灸治療室ミキクーレ 美容・健康豆知識集

経験豊かな鍼灸学校講師の女性鍼灸師が、すこやか美人になるための美容と健康のヒントを解説しています。

つわりはなぜ起きるのでしょう。

 妊婦さんによってその強さの度合いが異なるつわりですが、医学的にはまだはっきりとした原因はわかっていません。通常、人の身体は血液やリンパ液なども含めてほんの少しアルカリ性に傾いていて、それが身体にとって都合のいい状態を作り出してくれています。

少しでもこの弱アルカリ性の状態が酸性に傾けば、日頃よく働いているさまざまな酵素(細胞の中で行われる代謝にもたくさんの酵素が関わっています)の働きが悪くなり、いろいろな体の調整機能に影響が出てきて、通常の状態でいられなくなります。

ところで、つわりは妊娠16週目くらいにはほとんどの場合解消するといわれていますが、中には臨月に入る前まで続くというような方もいます。特に妊娠初期は重要な器官の細胞分裂が盛んなので、その時期には体が安定したアルカリ性でなければなりません。

ところが、例えば肉類、白米、白いパン、白砂糖などをよく食べ、果物や野菜が少ない食事だと、身体は酸性化していき代謝もうまくできません。また、化学塩のような塩は腎臓に負担がかかります。辛い状態のこの時期にはミネラル豊富な食材や天然の塩を摂取するよう心がけましょう。

さらに、運動不足になることで排便状態が悪くなり、せっかく摂取したいい食品も腸での吸収がよくないことで身体のアルカリ状態を保てません。腸内に残ったいわゆる宿便は極力排出したいものです。自分に合った食品の摂取で排便を促しましょう。

母体の方にはつわりという現象を起こさせて、お腹の赤ちゃんを守る方向にもっていかせる自然の摂理ともいうべき現象ですね。